核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

向坂逸郎『資本論入門』(岩波新書 1967) その5

 忙しくなる前に、「小さな王国」論に必要と思われる部分を引用しておきます。

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 A商品x量=B商品y量 という方程式は、A商品x量は、B商品y量に等しい、ということを示している。いいかえると、A商品x量は、B商品y量に値するという関係を示している。この方程式をひっくり返えすと、
 B商品y量=A商品x量 すなわち、B商品y量は、A商品x量に値する、という関係を示すことになる。社会にあるすべての商品が、お互いに交換されるわけであるから、各商品の間に成り立つ方程式を、左から読むと、ある商品のある分量は、他の商品の他の分量に値するという関係にあることになる。方程式の左方には、どの商品も立つことができるし、右方についても同様である。
 つまり、全社会の生産物が、商品となるということは、お互いが、他のものに値するという関係に立つということである。
 (156ページ)
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