白扇子と黒屏風。彼らは皇帝の左右に従う執行者。
白扇子は空を舞う三面の扇子。黒屏風は伸び縮みしつつ宙に浮ぶ。
少しでも皇帝の関心を惹いた者の、首をはねるのが彼らの使命。血も流さずに鮮やかに。
寵臣から料理人まで、彫像や壁画さえも。白扇子と黒屏風はひらひらと任務を果たす。
この大宮殿の内外に、皇帝の関心を惹くものはもはや少ない。白扇子と黒屏風は中空で戯れるように戦う。
関心を惹くものがなくなった時、白扇子と黒屏風は皇帝の首をはねる。
その時、かつて革命家であった皇帝の理想は成就される。