核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

パンプキン爆弾の直撃未遂

 これもウィキペ情報で、ソースは

  

  トーマス・アレン、ノーマン・ボーマー『日本殲滅 日本本土侵攻作戦の全貌』栗山洋児(訳)、光人社、1995年。

 

 という本です。信用できるかはその本含む資料を読まないと始まりませんが、気になる記事を見つけました。

 

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 皇居は1945年7月20日に、原子爆弾投下の演習として全国各地に投下されていたパンプキン爆弾の目標となっている。この日、パンプキン爆弾投下訓練のため東京を飛行していたクロード・イーザリー少佐操縦のストレートフラッシュ号で、副航空機関士ジャック・ビヴァンスの提案により、昭和天皇を殺害するために攻撃が禁止されていた皇居を目標とすることにした。しかし、皇居の上空には雲が立ち込めており、レーダー照準での爆撃となったので、パンプキン爆弾は八重洲口側の皇居の堀に着弾して、死者1人と負傷者62人を出した。日本のラジオ放送で皇居爆撃の事実を知った爆撃団司令部によりイーザリーらは厳しく叱責されたが、原子爆弾投下任務から外されることはなかった

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 もしかぼちゃじゃなかったら。もし雲が立ち込めてなかったら。7月20日で戦争が終わるどころか、無条件降伏の受諾先はすべて消滅し、日米戦争は泥沼の終わりなき本土決戦と化したことでしょう。日本人にとって好ましくない事態です。

 そう理屈ではわかりつつも、私は割り切れない思いを捨てきれません。死者1人と負傷者62人、そして7月20日から8月15日までの全戦争犠牲者のためにも。

 結局、戦争そのものが巨大な不正義であり、この事件はその中の小さな不正義であるという、平凡な結論しかいいようがありません。