核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

内田樹「私と資本論 自由に読み、語れる言論環境」への批判

 まず、内田樹(うちだたつる)氏の文章を引用します。

 私と資本論 内田樹さん - 「しんぶん赤旗」 (jcp.or.jp)

 より転載。

 

   ※

 私たちの『若者よマルクスを読もう』は中国語訳されて、中国共産党の「党幹部必読図書」に指定された。申し訳ないような話だが、それは書き手の手柄ではない。「中国人には決して書けないマルクス論」が日本人には書けるのは、ことマルクスについては闊達で自由な言論環境が日本にはあるということなのである。これは日本が世界に誇ることのできる数少ない知的卓越の一つである。

   ※

 

 ……中国共産党の「党幹部必読書」に指定されるような本を書いたことを「手柄」「知的卓越」と思うような方、それが内田樹氏です。

 「ことマルクスについては自由で闊達な言論環境」がある国とは、つまりマルクスへの批判については不自由で抑圧的な言論環境なわけですが。

 それを言い出したら、数千万の犠牲者を出した文化大革命下の中国だって、『毛沢東語録』が自由に読める環境だったし、イスラム国だってコーラン(コラーン?クルアーン?)が自由に読める言論環境です。

 『若者よマルクスを読もう』の内田樹氏が理想とするのは、中国の共産党幹部のような、マルクスに何の疑いも抱かない若者のようです。

 こういう方に「レヴィナス研究家」だの名誉教授だのと名乗らせていいものでしょうか。レヴィナスについては未研究ですが、少なくともマルクス主義者ではなかったようです。