今回の調査旅行の眼目は、歌舞伎『女浪人』についてでした。
まず脚色者(てかアダプテーション?リライト?)は、福地桜痴の弟子だった榎本虎彦(号は破笠。1866~1916)と判明。『歌舞伎』133号より。
お信を演じた中村芝翫(なかむらしかん。1866~1940)の「『女浪人』と『宵庚申』」によれば、「時勢が時勢となって参つたので、一つ御維新の頃の事柄を演つて見たいと思ひました」とのこと。
何でしょうね。1911(明治44)年6月に、明治維新の記憶を新たにせねばならない「時勢」って……(すっとぼけ)。