今回の訳では「リア王」ではなく「リヤ王」。
老境のリヤ王が、国土を三人の娘に分けようとするのですが(この時点で「たわけもの」ですね)、正直に答えた末娘を差し置いて、口先だけの姉娘二人とその配偶者に権力と領土を与えてしまい、結果として身一つで追い出される物語です。黒澤明監督の日本映画「乱」の元ネタでもあります。
姉娘二人さえ手玉にとる極悪人、貴族エドマンドの人物造型が魅力的でした。
『風の谷のナウシカ』(原作)の皇兄のキャラ立てにも、影響を与えてるんじゃないでしょうか。映画化されてない後半のナウシカ、けっこう好きです。クシャナ殿下がツンデレどころかデレデレになって・・・・・・。
リヤ王に戻ると、口は悪いけど、結局最後までリヤ王についていく道化の人物像もいいですね。