例年の恒例なら、「ああ、なんてクリスマスにふさわしい話題なんだ」とか言って、古代ギリシアの、「三十人」の一人クリティアスをはじめとする無神論者の話題など書くところですが、今年はネタが思いつきませんでした。
以前にも引用したと思うのですが、無秩序な原始時代を終わらせるために、統治者が法律のみならず神々をも考案し、人目につかない善悪の行為にも報いがあるという思想を民衆に植え付けた、というのがクリティアスの主張です。
よい子のところにはサンタさんがプレゼントを配る、なんてのも、クリティアスの目には唾棄すべき虚偽と映るのでしょう。紀元前の人だからクリスマスとか知るわけないけど。プラトンの対話編『プロタゴラス』には、このクリティアスを含むアテネの著名人たちの饗宴が描かれていますが、もちろんクリスマスパーティではありません。