核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2020-11-01から1日間の記事一覧

福地桜痴『思ひ思ひ』雑感

なぜこの作品が、私を久しぶりにしあわせな気分にさせたのか。思いつくままに書いていきます。 才子佳人が恋愛の末に結婚する小説というのは明治前期によくあるのですが、この小説は才子と不美人才女が結婚したところから始まり、それこそ「思ひ思ひ」に文学…

福地桜痴『思ひ思ひ』(一九〇一)

欧米帰りで女権拡張論者の乗子(のりこ)と、華族出で文学改良論者の光氏(みつうじ)。この赤居新婚夫婦が上流社会に風雲を巻き起こすという、風変りな物語。ヒロインの挿し絵からしてありがちな明治の美人風ではなく、力持ちで大柄に描かれています。 村井…