『食道楽』「秋の巻」冒頭の口絵説明に、世界の三大珍味がまとめて出てきます。
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カビヤは魯西亜(ろしあ)産鱒魚(ます)の卵の製したるものなり。(略)
第三の料理は雁肝(がんぎも)冷製寄物(アスピック ド ホアグラ ド ストランボルダ)といい雁の肝をゼリーにて寄せたるもの。(略)
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一方、本文の別の箇所(436ページ)には、「雁臓(がんぞう)即ちフォーグラーというものは多く鵞鳥(がちょう)の肝だそうですが」とあります。表記も定義も微妙に違うので、もしかしたら上記の口絵説明は別人が書いたのかも知れません。