核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

村井弦斎『日の出島』「曙の巻」 その2 無線電信

 昨日は(予定)とだけ書いてさぼってしまったので、今日は二連続で行きます。
 前回に続き、馨少年の結婚相談。
 
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 主人「馨君、君も充分に御承知である事だが、マルコニー式の無線電信は発信機の方で電気のスパーク即ち火花を出す、その火花がイーサーに波動を起して其波動は四方八方へ圏(くわん)形に拡がつて行く、丁度水中へ石を投ずれば水が圏形の波動を起して遠くまで拡がるに同じ事だ、然るに受信機の方にはコヒヤラと云つて硝子(がらす)管の中へ鉄片或は銀片を容れたものがある、此物は平生電気の絶縁体で少しも電流を通じない、即ち電流に対しては余程頑固なものである、然るにイーサーの波動が此コヒヤラへ触ると忽ち性質を変じて最良の導体となる、殆(ほとん)ど不思議な程だ、処で丁度君に譬へれば君が平生他の婦人に対して頑固の絶縁体である処は此コヒヤラに同じ事だ」
  (『日の出島 曙の巻 上下巻』 34/197)
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 充分に御承知じゃない分野なので、調べておきます。
 
 追記 2014・4・24 調べました。詳細はhttp://blogs.yahoo.co.jp/fktouc18411906/folder/283576.html