核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

横田順彌『百年前の二十世紀』の『空中征服』評

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 (公害のSF的予測の)中でも、大正十一年の賀川豊彦のSF的風刺小説『空中征服』は、真正面から、当時「煙の都」と称された大阪の煤煙問題に取り組んでいる。
 (略。あらすじ紹介の後)
 特異な思想を持った風刺SFだが、最初から最後まで煤煙公害問題と貧民救済問題に取り組んだ姿勢は、高く評価されるべきであるし、立派な未来予測ではなかろうか。
 横田順彌『百年前の二十世紀』 筑摩書房 1994 134~139ページ)
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 私の今の関心は、「予測」よりも「解決策」のほうに傾いてはいますが、この評価は妥当だと思います。