核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

小谷野敦・細江光編『谷崎潤一郎対談集―文藝篇』中央公論新社 2015  その2

 「谷崎文学の底流」(『中央公論』1958(昭和33)年1月。出席者は谷崎潤一郎伊藤整
 「吉野葛」の取材旅行の話題から転じて。

   ※
 谷崎 今じゃとても行けませんよ、危なくて。
  僕は、自分で申上げまして、一番毛色の変わっていると思うのは、「小さな王国」ですね。あれなんか、変わっているように思いますね。
 伊藤 私は、大変「小さな王国」が好きなんですけど、あれは本当に、現代小説というか、一種の、今もし書かれてもいいような作品ですけど、でも谷崎さんがああいうものをお書きになるのは……。
 (575ページ)
   ※

 ……伊藤整が「小さな王国」を好きなのはよくわかりました。どこかで書いていたはずなので調べておきます。

 (2017年11月12日追記 『谷崎潤一郎全集 第六巻』(1958)の解説でした。
  https://blogs.yahoo.co.jp/fktouc18411906/archive/2017/11/12 )