全話を観たわけではなく、ところどころフォールド(すっとばし)しながらの感想なので、あまりあてにならないかもしれません。
前から気になっていた、ビームやミサイルで戦うのではなく、「オレの歌を聞け!」と、勝手に戦場に出て歌う若者を主人公にしたロボットアニメ。1994~1995放映。
主人公は教条的な平和主義者ではなく、歌詞もよく聞いてみると「ファイヤーとかボンバーとか」突撃とかと、戦闘を連想させるような語が目につきます。それはそれでよいかと。自分の歌が戦意高揚の道具として使われることへの迷い、敵にも自分の歌を伝えたいという思いは描かれています。
ただ、敵を倒していく伝統的なロボットアニメに比べると、どうしてもスリルや迫力に欠けてしまい、その分を三角関係の恋愛模様で補っている感は否めませんでした。そのへんへの抵抗は、私がアニメを観るには歳を取り過ぎたせいかもしれません。
戦争美(?)に対して、ウィリアム・ジェイムズの言う「道徳的等価物」を提示しようとした作品として評価します。マクロスシリーズはまだ続いているようですが、同シリーズに限らず、『マクロス7』のテーマ上の続編が作られてほしいものです。