核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

今日はぼんやり考えた。

 ムフの「対抗者」概念が私を二十年ごしの苦悩から解放してくれたことは前にも述べましたが、人類にとっては二千四百年ごしの転機となるかもと、なかば真剣に考えています。
 紀元前、プラトンの『国家』の冒頭部分には、正義の定義のひとつとして「友を利し敵を害する」ことだという説が出てきます。これはプラトンソクラテスの独創ではなく、もっと古くからある考え方のようで、古代人の常識というべきかも知れません。シュミット的な友敵概念の古い例です。人類はこうした正義概念にもとづいて、「敵」とみなした者たちを虐殺していたわけで、アテネ人とて例外ではありませんでした。
 約二千年前、イエスはこうした思想に抗して、「敵を愛しなさい」と教えました。今検索してみたら、前置きは、「あなた方も聞いているとおり、『隣人を愛し、敵を憎め』と教えられている」でした。
 イエスプラトンなど読んでないでしょうが、プラトンよりも古く、そして有害(はっきり言います)な思想に対する、思想史上に残る挑戦をしたわけです。
 しかし、この挑戦は。
 12時が近づいたのでいったん切ります。