かねてから注目していた研究者の方々による、物語生成システム研究の新たな展開。
CiNiiより抜粋。
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筆者らは,物語のストーリー・深層の修辞的構造(物語言説)・表層的な表現を生成する,「統合物語生成システム」の開発を進めて来た.本研究では,この統合物語生成システムを用いて,「蘊蓄」―特定の対象や主題に関する詳細(で過剰)な知識内容―を生成する機構を提案する.
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「なにっ。知っているのか雷電!」
……あのマンガは過剰ですけど、適度な情報の披露による物語進行の遅延が、時として読者に心地よさを与えることは、村井弦斎の『百道楽』シリーズなんかにも見られるところです。メルヴィルの『白鯨』とか。
物語生成も骨(構造)だけから肉(構造以外の面白さ)の時代へ。
そういえば、ジュネットの『物語のディスクール』が重版されるそうで。この機会に入手すべきかも知れません。