核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

両手にタテ、あるいはそれに似た物

 「愛する者が襲われたら?」という、非平和主義者がしばしば口にする問いに、絶対平和主義者を自任する私は明快な答えを出せず、忸怩たる思いの内にいます。

 しかし、何も考えていないわけではありません。次の思想家ロックの抵抗権についての意見は、私にインスピレーションを与えてくれました。

 

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 襲撃に対し、ただ打撃を受けとめるための楯だけをもって立ち向かうとか、攻撃者の自信と力を低下させるための剣も手にしないで、何かもっとうやうやしい格好をして立ち向かうような者は、たちまちその抵抗は行きづまり、そんな防衛ではかえってもっとひどい目に合わされるのが落ちだということに気づくであろう。

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 ロックは批判的・嘲笑的に書いているのですが、私が想定しているのはそれです。剣を手にせず、タテだけをもって立ち向かうこと。

 問題は、核兵器やテロに対する「タテ」に相当するものが、さしあたって見つからないことですが、それは技術的な問題にすぎないと考えております。

 両手にタテ、あるいはそれに似た、攻撃力によらない抵抗。それが私の方針です。

 ついでながら、軍国主義者が好んで口にする「愛する者を守るために戦う」なんてのは、エゴイズムの延長であって、倫理でも何でもありません。愛する者を襲う敵も含めた、すべての人類に対して、最低限公正であること、それが私の考える倫理です。