核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

二〇二二年の目標

 前々から書いてるような気もしますが、暴力によらずして暴力を、軍事力によらずして軍事力を止める方法の確立。それを本年の目標にしたいと思います。

 それも上からではなく下からの力で。ここでいう「上から」というのは、たとえば星一が『三十年後』で書いた平和薬の服用が義務づけられた社会や、星新一が「白い服の男」で書いた戦争という概念そのものがなかったことにされる社会のような、強制力による平和を指します。星親子はそうした社会への批判的視点も忘れていないので、彼らを批判するわけではありませんが、その社会モデルは批判すべきです。

 では、下からの平和、政府ではなく市民が軍隊を止めることなど可能なのか。

 ごくまれですが、文学の世界でそうした状況を描いた例はあり、その文学作品が現実に影響を及ぼしたとおぼしき、アリストパネスの喜劇『平和』のような例もあります。

 私の専門である近代日本文学で、そうした文学作品を探し出して分析し、そこから「暴力によらずして暴力を止める理論」を抽出することが、本年の目標です。

 私の個人的な目標ではありますが、人類にとって緊急最優先の課題でもあると考えております。暴力で暴力を、軍事力で軍事力を止める、安倍元総理のいう積極的平和主義のような道を進む限り、日本および世界の未来は暗いでしょう。今年を転換点にしたいものです。