核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

西川長夫「代案(オルタナティヴ)について」(『戦争の世紀を越えて』一三八~一四三頁) その2

 第一の論点である、代案は二大政党制に由来するとかいう論の出典が気になって、検索したり図書館で調べたりしたのですが結局みつかりませんでした。

 私に言わせれば、代案を要求しているのは二大政党制や国民国家ではなく、現実そのものです。日本国という国民国家が解体すれば、日本国憲法日本銀行券も紙切れになる。そうなった時(決して非現実的な仮定ではありません)、国民国家に代わる何かが必要になるわけで、それは何かを問うているのです。