私は鉄オタではないのですが、駅オタの傾向はあります。そんな性癖を決定づけた手塚アニメの傑作『海底超特急マリン・エクスプレス』。24時間テレビの一枠で、夏休みにリアルで見た記憶があります。懐かしい思い出です。
ロサンゼルスと東京を海底で結ぶ、夢の超特急マリン・エクスプレス!
大野雄二作曲のテーマ曲がまた名曲なのですが、これだけ聞くと、
「さあ、不思議と神秘の海底に、マリン・エクスプレスで旅立とう!」
みたいな曲調です。が、アニメの方は何というかもう少し重くて、政治家や科学者の陰謀や思惑が、夢の海底超特急計画の裏で複雑にからみ合い、善玉悪玉問わず手塚キャラがばたばた死んでいく、けっこう高年齢向けの作風です。
とはいえ手塚治虫アニメの一大傑作であることは否定できません。後半の超展開に批判的な声もネットではありましたが、私は肯定派です。鉄腕アダムが特急暴走に拍車をかけ、乗客乗員がパニックになる中、ブラックジャックのぶれないキャラが好きでした。手術代の請求書を彫りつけて、
「帰ったら取り立てるさ、フフフ」
結局東京に帰ってこれたんでしょうか。