核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

『戦争の止め方』の、期待される読者層

 「ネトウヨ」「パヨク」と揶揄されがちな、両方の層に読んでいただきたい、と、欲張ったことを考えています。つまり、

 

 「日本国憲法九条を変え、軍備を持たねば平和は保てない」という右派の方々と、

 「日本国憲法九条さえ守れば平和は保てる」という左派の方々。

 

 その両方の層に、憲法九条がなかった時代(具体的には明治・大正・昭和戦前~戦中期)にも平和主義者は存在したことを知っていただきたいのです。

 「平和主義」は英語パシフィズムの直訳ではなく、日本人が生み出した言葉であること。(これまで矢野龍渓経国美談』後篇が初出だと何度も書いてしまいましたが、先例があるようです。調査中)。

 それらの平和主義は占領軍の押し付けなどではなく、これも近代日本のおかれた立場の中から内発的に生まれ出た、数少ないオリジナルな思想であること。

 絶対平和主義は社会主義キリスト教に基づくものではなく(社会主義者キリスト教徒の中にも、軍国主義者は大勢いました)、過酷な国際政治の現実(具体的には「安全保障のジレンマ」)を見据えた、実現可能な代案であること。

 最低限、それらをふまえた上で、改憲護憲の議論を進めたいものだと考えます。