現時点でのムフへの不満と、ムフを越える見通し

　シャンタル・ムフは「殲滅すべき『敵』を、闘技すべき『対抗者』に変える」ということをどの本でも提唱しているのですが、それをどのように実現するのかは、なかなか語ってくれません（未訳の『アゴニスティクス』には書いてあるのかも知れませんが）。

　では、どのように実現するか。小川未明「野ばら」の読解とも関わってくることですが。

　「『自分』と『味方』の関係から変えていく」あたりの方向性を、私は考えています。『友』を『味方』にしないこと。