核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

西部の相撃ちガンマン

 今回の記事は、「著 ケン・セントアンドレ 翻訳:安田均/グループSNE」が権利を有する『トンネルズ&トロールズ完全版』への言及を含みます。

(C)Group SNE  「トンネルズ&トロールズ完全版」

 

 私が、トンネルズ&トロールズ(T&T)というTRPGにほれ込んでいることは、前回の記事の通りですが、不満がないわけではありません。

 ルールブック3には、地下迷宮の探索に飽きたら、キャラクターを西部劇やスペースオペラの世界に送り込みましょう!なんて書いてありますが、私に言わせればその二つのジャンルは、T&Tに向かないのです。

 というのはT&Tは敵味方が同時攻撃するシステムなので、射撃や攻撃呪文を双方が使った場合、「相手が撃つ前に撃つ」早撃ち勝負が成立せず、相撃ちになってしまうケースが多いのです。敏捷度や行動順の概念があって順番に撃ち合う、D&Dなどの主流派RPGと違うところです。かっこいい流れ者のガンマンが名も無い悪漢と共倒れになったり、エンタープライズ号がクリンゴンと同時に爆発しては興ざめです(ある意味リアルではありますが)。

 この相撃ち問題、日本で最初に翻訳された社会思想社版のルールブックの頃から問題になっていたのですが、21世紀の完全版ルールブックでも解決されているとは言いがたいようです。攻撃呪文「これでもくらえ!」を一定確率で無力化するお守りとか、アイテムを出すことでの対応は示されていますが。

 私が今さらハイパーT&Tなんて1991年のルールを入手したのも、ひとつには、相撃ち問題への対応策を求めてでした。同作は「攻撃回避」「呪文抵抗」のルールが充実しています。あれらを「ルールの変更」としてではなく、アイテムなどのオプションの形でとり入れられないものかと考えています。