核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2023-06-19から1日間の記事一覧

やらかさなかったかも

遅塚麗水『蝦夷大王』について言及した、以下の博士論文が見つかりました。 Raj Lakhi SEN『明治文学作品を養子法・制度から読み直す』 二〇五頁、注3 コピペしようとしたら文字化けしたので要約します。内藤千珠子「「アイヌ」を象る文学」(『日本近代文…

遅塚麗水『蝦夷大王』(一八九二(明治二五)年。未読。近日中に読む予定)

原文は『近代デジタルコレクション』にもないようです。 柳田泉「明治の歴史小説研究」によりますと、「きりむかくるが愛儂人の独立を計り、一度は成功しかけるが、ついに松前侯の討手に破られて立ち腹を切るという壮烈な筋の小説」だそうです。 どーせ、ス…

村井弦斎デビュー前の幻の小説『黄金島』(一八八七(明治二〇)年)

つい先ほど『加利保留尼亜』を弦斎のデビュー作と書いてしまいましたが、それ以前に幻の小説『黄金島』を、『郵便報知新聞』に投稿していたようです。 論文、松原真「小説隆盛と新聞メディアー明治二〇年前後の新聞小説について」(一橋大学『人文・自然研究…

村井弦斎『加利保留尼亜』、国会図書館デジタルコレクションで読めました。

村井弦斎の、記念すべき小説第一作。『明治文庫』第十五編に再録されたものがPCから読めます(要ログイン)。 実は私は、冒頭の戦争否定論めいた論文だけは鮮烈に覚えているものの、その後の才子佳人の危難部分は適当に読み飛ばしていたのでした。次作『水…

「○○無謬説」は必謬への道

とりあえず、一般論から論じ始めます。 「無謬説」は「むびゅうせつ」と読みます。「謬」は「間違い」の意味。 「○○さまには決して間違いなどない!」という主張を「○○無謬説」といいます。 歴史上では、「聖書無謬説」とか「教皇無謬説」なんてのがキリスト…