ものすごく眠そうなサザエさん顔の長谷川先生と向かい合う、和服に銀髪の後ろ姿。どんな話をしたのかは書かれていません。
欲をいえば、長谷川先生のまるっこい絵と手書き文字で、正面から小林秀雄を描ききって欲しかったものです。
大量の戦前戦中の便乗文や座談会記録の前で頭をかかえて、
「ああ せんそう協力なんて しなきゃ よかった」
「せんせ 今度のぜんしゅうは まだっすか」
といった感じの小林秀雄なら、少しは好きに・・・なれないな。世の中には、「ばっかもん!」では済まない罪もあるのです。