核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

司法省調査課『報告書集 二』「反戦運動」(1930)

 大正期の平和主義文学は、官憲の側からはどう見られていたのか。気になって検索してみました。
 田山花袋「一兵卒」、与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」、武者小路実篤『或る青年の夢』などの既成文壇による反戦文学への言及はごくわずかで、プロレタリア文学系の反戦文学への調査に多くの分量が割かれています。どうも司法省は、非プロレタリア文学者による反戦運動など脅威とみなしていなかったようです。…残念というべきか。