核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

塩野七生『ギリシア人の物語Ⅱ 民主政の成熟と崩壊』(新潮社 二〇一七) その3

 読み返してみても、同書はアリストパネスを過小評価しすぎ、アルキビアデスを過大評価しすぎだと思うのです。
 いくら戦闘能力と人間的魅力があったとしても、源義経征夷大将軍がつとまるか?呂布に皇帝がつとまるか?と同じ理由で、アルキビアデスにアテネの指導者はつとまらなかったと思うのです。ヘルメス像破壊事件や部下の失策がなかったとしても。