2019-04-20 絆(ほだ)す 芥川龍之介「将軍」 #その他文学 「ほだされる」という語をなんとなく使ってしまいましたが、「ほだす」という原型はあまりつかわないな。そう思って調べてみました。「絆」(きずな)という字で「絆す」。自由を束縛するという意味だそうです。 芥川の「将軍」に描かれているのは、まさにこの「絆す」という現象ではないでしょうか。階級社会と「情」、ムチとアメの両面で、兵士たちの内面の自由さえも束縛する。軍国主義の恐ろしいところです。