2021-09-02 村井弦斎「写真術」(一八九四(明治二七)年)、再読 食道楽 世界平和のための第2歩が思いつかないので、気分を変えてみました。 この作品自体は戦争とも反戦とも無縁ですが、村井弦斎は第一次世界大戦期に絶対平和主義、軍備廃絶主義に転じた人です。 白黒写真しかない時代に、鏡のように色まで写る写真の発明と、写真館の男女四人のラブコメをからませた物語。弦斎らしいユーモアが随所にあふれています。 後はもう少し、専門的な写真技術の話題も盛り込んでくれたら、『釣道楽』に匹敵する傑作になったかも知れません。佳作です。