同書「第四章 フロイトにおける政治哲学ー戦争、破壊、躁病、批判的能力」を重点的に読み返しましたが、やはり理解不能でした。
最近、「賛同しがたい」とか「同意できない」ばっかり書いているようですが、残念ながらこの本もそうなりそうです。
晩年フロイトのアインシュタインあて書簡とか、『快原理の彼岸』とかを引用して、死や戦争に向かう衝動に抗する力として、「躁病」的な心の働きを挙げているようなのですが・・・「躁病」?どうも戦争を止める力としてはぴんときません。
躁病的な集団行動が歴史を動かした例となると、ええじゃないかとか義和団(修行すれば銃弾に当たっても死なないとかいう教え)とか、もっと古いとこども十字軍とか、どうもそれ自体が暴力的な例しか思いつきません。少なくとも戦争を止めた例はないようです。
一応、終章そのほかも読み返してはみます。発売と同時に買った本でもあり、できる限り役立てたいので。