読むべき本や論文はまだ大量にあるのですが、デジタルコレクションも年末年始はログインできないようだし、今までに入手した資料の範囲内で、考えをまとめてみることにします。
実のところ、英文も読めず、数学にも弱い私が、ケインズと谷崎潤一郎の比較なんてのに手を出したのは無謀だったかも知れないと、今頃になって弱気になっています。いつかは出したい単著『戦争の止め方』にも、直接に関わる論にはなりそうもありません。間接には関わるかもという見通しはあるのですが。
間接には。もしかしたらですが、貨幣というやつは、戦争回避装置の一つになりうるかも知れないと、ばくぜんとしたことを考えているのです。
私は何を言っているんだ。犯罪の大半は貨幣がらみだし、経済の格差が戦争を起こした例もあります。そんなもめごとの種である貨幣のどこが戦争回避装置なんだと、自分で書いたことにつっこみたくなりますが。
ケインズという経済学者は、平和実現にも関心を持ち、平和と経済についての論文も書いています。図書館も閉まったので、確認は年が明けてからになりますが。「小さな王国」(一九一八)と同時期の論など読みたいものです。
2023・12・29追記 最初の記事では「戦争回避装置」ではなく、「平和維持装置」という語を用いていましたが、他の方のブログでずっと前に、しかも「軍事力による平和維持」を是とする文脈で使われていたので、「戦争回避装置」という語に置き換えました。詳細は次回の記事をごらんください。
なお、ケインズが一九一九年に書いた『平和の経済的帰結』については、年が明けたら速やかに読みます。