先に伝記のほうを紹介すべきだったかもしれませんが、上下二巻の分厚い『ムッソリーニ』を読んでも、日本との同盟のことなど1ページあるかないかなんですよ。で、ひとまず1940(昭和15)年8月27日、つまり日独伊三国同盟1ヶ月前の、ムッソリーニからヒトラー(本書ではこの表記)あて書簡を紹介します。
列国の動向分析の一番最後に、ムッソリーニはこう書いています。
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日本―それとわかるあらたな動きの兆しはまだありません。日本の政策は謎めいており、優柔不断であります。日本とソ連邦との間の緊張をやわらげ、ソ連邦とアメリカとの摩擦を強めるために、可能なあらゆる手を打つ必要があります。
イタリア陸・海軍の兵士たちは、ほどなくドイツの友軍と伍して戦うことになるのを誇りに感じています。
フューラー、同志としての挨拶をお受けください。
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