核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2023-06-22から1日間の記事一覧

明治SFはなぜ宇宙を語るのか

「本常(ほんとう)にネー、地球の外から誰か見て居たら嘸(さぞ)可笑しなもんでせうネー」 村井弦斎の第一作の一節です。気に入ったのでまた引用しました。 「宇宙から見たら」という発想は弦斎に限りません。ほぼ同時期には『文明世界 宇宙之舵蔓』という…

ピサロが主人公の「モンスターズ」新作『ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅』が12月1日に発売決定!

私は「ニンテンドースイッチ」というゲーム機を持っていないのですが、久しぶりに気になる新作ゲームの情報が入ってきました。 『ドラゴンクエスト4』の主人公の村を滅ぼした、魔族の王ピサロ。魔王の分際でリア充彼女持ちの、今までにない人物造型。ファミ…

ミッシェル・メイソン 大原関一浩訳「男色と国家ー原抱一庵の『闇中政治家』ー」(ジェンダー史学 5 (0), 7-20, 2009)

『闇中政治家』という小説、ジェンダー論とかセクシュアリティ論でもうひと論文書けるんじゃないかな、と思ったらすでにありました。 おなじみイヴ・セジウィックのホモソーシャル論などに依拠しつつ、『闇中政治家』という政治小説が反政府活動(福島事件)…

原抱一庵『闇中政治家』も北海道が舞台なのですが

村井弦斎、遅塚麗水、村上浪六とともに、報知(郵便報知新聞)の四天王と称された、原抱一庵。彼はあの札幌農学校の中退者です(大志を抱かなかった少年です。クラーク博士の直弟子かは知りませんが)。 その抱一庵の代表作『闇中政治家』を読み返そうと思っ…