核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

「宇内平和主義ノ進歩」要約 その1

 『交詢雑誌』一八八四(明治一七)年七月、第一五七号より要約。原文のカタカナはひらがなに。

・前篇「列国国際の戦争」に続き、今回は「宇内平和主義の進歩」を記し、私の論点の地歩としたい。
・十九世紀の世界で戦争が跡を絶たないのは嘆ずべき限りであり、今後も戦争がないとは限らない。
・だが、戦争を廃して宇内(世界)の平和を実現しようとする学者・志士・仁人は古来より存在した。
・今の世の人はいまだ世界平和の貴ぶべきことを知らないが、それを広めようと努力している人はいる。
・学者志士が平和主義を拡張することと、世人一般が国際戦争を絶とうと努めることは二つとも大切。
・議論の境界を明らかにするために、今回は「宇内平和主義の進歩」についてのみ述べたい。

 …以下、「シセロ」「グロシエス」「カント」「スペンサー」等、平和主義の系譜についての紹介が続きます。驚くべき該博な人です。