核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

罪のない民間人≠罪のある兵士?

 一九七九年に、梅川事件という猟奇的な銀行強盗殺人事件がありまして。
 残酷な話なので詳細は避けますが、要は強盗犯が人質Aに、人質Bを傷つけるよう命じ、Aは恐怖からそれに応じてしまったわけです。Aの行為は同情すべきものであり、責められるべきではありません。
 話は変わりますが、戦争記事で「罪もない民間人を殺傷し」などとあるのを見ると、私はある違和を覚えます。民間人殺傷が悪いのは当然ですが、では兵士は「罪のある」存在なのか。
 強制的に徴兵で駆り出され、恐怖と暴力で兵士に仕立て上げられた元民間人というのは、先の事件でいう人質Aのような存在ではないのか。より適切なモデルを提示すると、戦争とは二人の強盗’為政者)がそれぞれの人質を戦わせるような行為ではないのか。
 以上のような感想から、私は東京裁判には懐疑的です。特にBC級戦犯への処刑に対しては。