核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

進化と進歩の混同

 明治時代ならともかく、いまだに進化と進歩を混同している自民党には困ったものです。以下、私の博士論文より。

 

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 丘浅次郎村井弦斎の進化論受容に共通しているのは、生物学上の「進化」と社会学的な「進歩」の混同である。古生物学者のグールドによれば、「スペンサーの唱道によって生物学に送り込まれた『進化』という語は、英語の日常用語では進歩という意味」であり、ダーウィン自身は自分の学説を「進化」と呼ぶことに抵抗していたという(『フルハウス-生命の全容―』 渡辺政隆訳 早川書房 一九九八)。ダーウィンよりもスペンサーが広く読まれた明治の日本にあっては、本国以上に進化と進歩、生物学と倫理の混同は自明となってしまった。

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 ましてや進化論と憲法なんて、何の関係もないのです。