核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

カフカ「巣穴」(池内紀編訳『カフカ寓話集』岩波文庫 一九九八)

 ダンジョン(地下迷宮)を、設計者の側から描いた文学作品。

 解説によると原著は一九二三/二四年とのこと。かれこれ百年前です。

 もぐらと思しき自意識過剰な主人公が、見えざる獣の影におびえ、巣穴をたんねんに広げていくさまが、実に56ページに渡って描かれています。

 百年前にTRPGがあれば、カフカの苦悩も少しはやわらいだのでは、と思ったり。