2021-06-02 カフカ「巣穴」(池内紀編訳『カフカ寓話集』岩波文庫 一九九八) ダンジョン(地下迷宮)を、設計者の側から描いた文学作品。 解説によると原著は一九二三/二四年とのこと。かれこれ百年前です。 もぐらと思しき自意識過剰な主人公が、見えざる獣の影におびえ、巣穴をたんねんに広げていくさまが、実に56ページに渡って描かれています。 百年前にTRPGがあれば、カフカの苦悩も少しはやわらいだのでは、と思ったり。