核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

土屋靖明「ベルクソンにおける〈運〉と〈偶然〉 ──『道徳と宗教の二源泉』の記述を中心に ──」

 『八戸学院大学紀要』 47 1-6, 2013-12-24。

 Bergson。ベルグソンともベルクソンとも表記されるために、検索でちょい手間どらせる哲学者。日本近代文学にも多大な影響をあたえているこの人物について、私はこれまで本格的に学んではきませんでした。中央公論社の『世界の名著』シリーズで、『道徳と宗教の二源泉』を読んだ記憶はあるのですが、運と偶然についての記述があったかは思い出せません。

 土屋論文によれば、どうやらベルクソンは、偶然を超えた〈幸運〉の存在を主張していたようです。

 勝負の流れとかツキとかを信じない私には受け入れがたい思想ですが、『道徳と宗教の二源泉』を読み返してみる価値はあるようです。湯川秀樹小林秀雄の対立点をはっきりさせるためにも、より根本的な思索に進むためにも。