『央華封神』TRPGが一区切りしたら、次はサイバーパンクTRPG『シャドウラン』をやることになりまして。予習しておこうと思い、サイバーパンクSFというジャンルの記念碑的作品、ウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』(一九八四)を試し読みしてみました。
近未来、テレビの砂嵐のような空の千葉市。裏切りの代償として電脳空間での能力を失った元ハッカーのケイスの落ちぶれた日々が、退廃的な雰囲気のある文体で描かれます。コブラという怪しい違法武器(サイコガンではありませんw)、ケイスが手放せない八角錠剤、カプセルホテルとさえ呼べない「棺桶」での起居。千葉もぶっそうになったものです。
「人間と機械の境界があやふやになった未来像」というのが、とりあえずの私のサイバーパンク観です。むかしSF界の長老星新一は「サイバーパンクじゃ食えないぞ~」と放言したそうですが、今ではすっかり定着してしまいました。
士郎正宗『攻殻機動隊』をだいぶ前に読んでいたおかげで(映画は残念ながら未見)、わりと違和感なく入れました。そういうもんだと。タバコやゲームセンターがまだ存在するのはありなのかですが。