核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

G.A. ラーマン (著), K.M. オウル (著), 清松 みゆき (翻訳)『嘆きの壁を越えて』 (社会思想社 1991/2/1)

 今はなき社会思想社の現代教養文庫から出ていた、T&Tソロアドベンチャー(1人用TRPG)シリーズの最後の一冊。「魔の海域」と「嘆きの壁を越えて」の二本立てです。だいぶ前に手放してしまいました。

 今むしょうにやりたくてしかたがないのが、海洋冒険物「魔の海域」。

 具体的なストーリーや目的地があるわけではなく、船に乗るたびにサイコロをふり、出た目に合った冒険に分岐するという、私がたまに作るランダムシナリオみたいな構造です。たとえば、サイコロ1個をふって、

 1 船は無事港に着いた。次の冒険に旅立つもよし。しばし休むもよし。

 2 船は実は海賊船だった!別の表でサイコロをふって、得物となる船を決める。

 3 船は難破した!別の表をふって流れ着いた島を決める。

 4 漂流船に遭遇。幽霊船か?生存者はいるのか?

 5 船は海賊船に襲われた!戦うか、降伏するか?

 6 乗組員が一人、また一人と殺されていく。姿なき犯人の正体は?

 みたいな感じです(実際はもっともっとバラエティに富んでいます)。

 やろうと思えば際限なく続けられますが、一応のエンディングとして用意されているのが結婚イベント。登場人物との結婚に成功すれば、冒険者生活そのものを引退できるわけです。ある意味最終巻にふさわしい味なイベント。

 もう一本の『嘆きの壁を越えて』。巻末に、自分の強さに合わせてMR(敵の強さ)やSR(判定の難易度)を調整する式がついているのですが、どうも式が間違っているらしく、どんなレベルのキャラを投入しても異常な難易度になります。

 「君は妹をさらわれた。夢の世界に入って連れ戻せ」という唐突な発端や、渡る世間に出てきそうな妖精を含む、独特な味わいのイラストは嫌いではないのですが。

 再入手は困難なので、海洋冒険は自分で作り直そうと思います。なるべく「魔の海域」とは違った方向性で。