著者名がミーゼスなのに、「ミーゼスの経済学」という副題なのは何でかなと思ったら、講演録のようです。数式のたぐいは出てきませんが、ミーゼスの主張ははっきりと示されています。
マルクスへの徹底した否定、計画経済への批判に始まり、政府は小さいほどよく、市場に干渉しないほどよいとか、政策によるインフレは一種の税であるとか。木村貴『反資本主義が日本を滅ぼす』と、多くの主張が重なります。
メンガー、ミーゼス、ハイエクと連なる自由主義経済学派に、木村氏も属しているということなのでしょう。
現時点では、どうも私もその系譜に近い立ち位置にいるようです。
たとえば次のような一節。
「自由とは実際には誤りを犯す自由を意味しています」(四二頁)
傍点はこのブログでは出ないので、下線に改めました。
このミーゼスの意見に、私は深く共感します。ミーゼスは貨幣論も書いているとのことなので、そちらも読める範囲で読んでみます。