核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

ミーゼス『自由への決断 今日と明日を思索するミーゼスの経済学』(広文社 一九八〇)

 著者名がミーゼスなのに、「ミーゼスの経済学」という副題なのは何でかなと思ったら、講演録のようです。数式のたぐいは出てきませんが、ミーゼスの主張ははっきりと示されています。

 マルクスへの徹底した否定、計画経済への批判に始まり、政府は小さいほどよく、市場に干渉しないほどよいとか、政策によるインフレは一種の税であるとか。木村貴『反資本主義が日本を滅ぼす』と、多くの主張が重なります。

 メンガー、ミーゼス、ハイエクと連なる自由主義経済学派に、木村氏も属しているということなのでしょう。

 現時点では、どうも私もその系譜に近い立ち位置にいるようです。

 たとえば次のような一節。

 

 「自由とは実際には誤りを犯す自由を意味しています」(四二頁)

 

 傍点はこのブログでは出ないので、下線に改めました。

 このミーゼスの意見に、私は深く共感します。ミーゼスは貨幣論も書いているとのことなので、そちらも読める範囲で読んでみます。