題名だけでびびっとくる物語、というのがあります。これ絶対ファンタジーなやつ。
私はだいぶ前に読んで、題名とあらすじしか覚えてないので、ウィキペディアで記憶を補完しました。題名通り、サクノスの剣なしでは倒せない魔術師と戦う物語。
ウィキペディアには書いてないけど、確か悪の魔術師は何百年かに一度の彗星に乗って現れ、村人たちに悪夢を見せる、なんていう、最近の異世界ものではあまりお目にかかれない設定もありました。
図書館通いや古本屋通いが日課だった頃には、本の背表紙の題名や、もくじの短編名だけで中身を想像するのが楽しみだったものです。はずしたことも多いですが。ネット通販に頼るようになってから、そうしたわくわく感と縁遠くなってしまいました。
ダンセイニとはとりあえず無関係ですが、図書館にあった平凡社の中国古典文学全集なんか、びびっとくる題名の背表紙ぞろいでした。『平妖伝』『三侠五義』『児女英雄伝』『海上花列伝』……。最後のは海洋冒険ロマンスかと思ったら全然違ったわけですが。