手持ちの文学理論の本には定義が載っていなかったので、ウィキペディアより。
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女性参政権運動や社会主義に基づく女性の権利・地位向上、男女同権を求める運動を中心とした第一波フェミニズムに対して、文化・社会に深く根を張る意識や習慣による性差別と闘い、主に性別役割分業の廃絶、性と生殖における自己決定権などを主張した運動が第二波フェミニズムである
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さらに第三波、第四波へと続く昨今、なぜこんな初歩的な定義を出したのかというと、私の愛読書や研究対象はどのへんなのかと気になりまして。
文康『児女英雄伝』の、助けた才子との結婚を拒絶する女傑、十三妹。
福地桜痴『女浪人』の、無血革命を志す松川お信。
村井弦斎『日の出島』の、常に漢文書き下し口調でしゃべる雲岳女史。
それぞれに型破りな女性像なのですが、いずれも男性との結婚を機にしおらしくなってしまっており、せいぜい第一波にすぎないという批判は考えられそうです。この問題、もう少し考えてみます。
追記 女浪人の姓が「松川」だか「松井」だか気になって原作(デジタルコレクション所蔵本)を見たら、「松川」でした。どこかで間違えてた気がします。