国立国会図書館デジタルコレクション様のおかげで、『食道楽』をはじめとする村井弦斎作品はけっこう手軽に読めるようになったのですが、それでも単行本にならなかったために、読めない作品はそこそこあります。
私が去年発見した、北海道を舞台に差別と戦う女性マジシャンの物語、『水の月』。
村井弦斎の『郵便報知新聞』デビュー作である、露清連合軍との仮想戦記、『匿名投書』。
これは読んだ記憶があやふやなのですが、暗闇でも光る照明器具の発明を募集する富豪の話で、後の『日の出島』の原型のような、『夜光の珠』(ただし未完)。
幕末そのままの価値観を持つ女性が明治二十年代の東京に出る、『深山の美人』(これは広告によれば単行本化されているものの、デジコレにはなし)。
そこらへんの未収録作品を集めて、『明治幻想小説集』みたいな題で、どこかで復刻していただけないものでしょうか。私も文字打ちぐらいはやりますので。