核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

福地桜痴 「女浪人」 前編

 全国の未亡人フェチのみなさま、お待たせしました。
 明治未亡人SFの決定版、福地桜痴(ふくちおうち)の「女浪人」をご紹介します。
 
 時は幕末。新撰組の芹川鴨(実在のせりざわかもとは無関係、らしいです)に幕臣の婚約者を殺された若き未亡人は、あだ討ちのため男装して愛用の薙刀を担ぎ、動乱の京をめざします。
 美少年かと思わせて局長の近藤勇を油断させ、ついに一対一の対決に持ち込んだ未亡人は、下手人の芹川鴨がすでに死亡していること、死んだいいなずけは薩摩藩倒幕派に内通していたことなどを聞かされます。 
 新撰組には新撰組の、倒幕派には倒幕派なりの正義があることを悟った未亡人は、それでも主義の違いのために人を殺すことは絶対悪であることを信じて、自分のような未亡人をふやさないため、幕末の世に平和主義を実現しようとするのですが。
 とりあえず、今日はここまで。次回をお楽しみに。