核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

いとしのマナハウス

 都市の栄枯盛衰に思いを馳せていたら、名古屋の大型書店マナハウスに連想が飛びまして。少々個人的な思い出を語らせていただきます。
 名古屋最大の繁華街、栄(さかえ)。その地下鉄栄駅から出てすぐのビルに、2000年代に存在しました。
 独自の品揃えもさることながら(『野望の王国』完全版7巻の新刊が平積みされてた記憶があります。この絶対平和主義者必読の名作については後日)、店内に流れる音楽が独自の雰囲気でして。曲名は一つも知りませんけど、いい感じにメランコリーな曲ばかり。特に買いたい本がない時も、BGMが一巡するまで店内をうろうろしていたものです。慢性的に憂鬱だった当時の私は、そういう音楽に飢えていたのです。
 向いの老舗大型書店との競争に敗れたのか、2000年代後半にはマナハウスはみるみる規模を縮小していき、ついに閉店してしまいました。鶴舞をはじめ名古屋各区に点在した古本屋が姿を消していったのもそのころだったような。休日には鶴舞図書館→古書店街→大須電気街→栄をめぐるのを楽しみにしていた私にはさびしい限りでした。