核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

藤本勝次編『世界の名著17 コーラン』(中央公論社 1979)

 『世界の小国』と一緒に図書館から借りてきた本です。
 けちをつけるためではなく、異文化理解の一助になるかと思って読んでみたのですが、残念ながらでした。
 全編を通読して一か所、おおいに賛同できる箇所がありました。「36 ヤー・スィーンの章」の69。文中の「われら」は神、「彼」とはマホメットのことです。

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 われらは、彼に詩を教えなかった。詩は、彼にふさわしいものではない(1)。これこそ一つの訓戒、明白なるコーランである。
 
 訳注(1) 彼(マホメット)はものに憑かれた詩人ではない、という意味。
  (407ページ)
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 文学や感動を期待してはいけない本です。