核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

北尾亀男『空翔ける人』―其の六十六―(『都新聞』1922(大正11)年1月6日掲載)

 先日のある学会で入手した、配布資料に一回分だけ載っていた小説です。
 菅沼と収三の乗った飛行機が墜落し、菅沼は両足挫折、収三は肺臓破裂。節子が駆けつけた時には収三は既に手遅れでした。
 この作品の4年前(1918年)に書かれた『三十年後』ではしつこいぐらいに飛行機の安全性を強調しているのですが、一方では飛行機事故を扱った小説もあったわけです。
 (2014・6・30追記 『三十年後』にも、従来型飛行機の危険を述べた箇所はありました。訂正してお詫びします)
 近代デジタルライブラリーには「北尾亀男」「空翔ける人」ともに見つかりませんでした。都新聞の縮刷版なら心当たりがあるので、今度捜してみます。夫(?)に先立たれた節子のその後もさることながら、飛行機とその関係者がどう描かれているか気になります。