核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

『肉弾』中の胃吉と腸蔵

 兵士の生の心理を知りたくて、『明治戦争文学集』を読んでいたら、桜井忠温『肉弾』の野営場面で、「山海の珍味よりも難有しと戴いた大事の握飯、胃吉、腸蔵の喜ぶ暇も無く」との一節がありました。
 村井弦斎『食道楽』を読んだ方ならおわかりでしょうが、冒頭の「腹中の新年」に出てくる、あの食の妖精(?)の名前です。桜井中尉殿も読んでいたか。