核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

今年の課題。

 おおみそかにも書きましたが、今年は「非暴力型抑止力」の理論化を今年の課題にしたいと思います。
 新年そうそう縁起の悪い話ですが、人類ははるか太古から、暴力に対して報復の恐怖をちらつかせることで、暴力を抑止するという習慣に慣れ過ぎてきました。木の棒をふりまわして敵を追い払っていた時代から、核兵器時代の今日に至るまで。
 その悪しき習慣をどうにか、非暴力的手段による抑止力に変えたい、というのが私の目論見です。
 非暴力的というのは必ずしも、ムフのいう「対抗」「闘技」を否定するものではありません。たとえば小川未明の「野薔薇」という童話では、国境を守る二国の兵士が将棋を指しているうちになかよくなり、戦争が始まっても相手を殺すに忍びなくなる、という状況が描かれています。なんだ童話か、と思われるかもしれませんが、非暴力的なゲーム(スポーツ・芸術等)をもって戦争の道徳的等価物(W・ジェイムズの術語)とするアイディアは、今日充分に検討されていないのではないかと思います。
 どうか戦闘機や空母に費やす費用を少しでも、非暴力型抑止力の研究にあててほしいものです。私にくれとは申しません。