特集予告を見た時から期待していたのですが、その期待にたがわぬ内容でした。こういうのを書いてみたかった、と思わせる論文もありました。
それに加えて私を興がらせたのは、特に書名に「公」とか「私」を掲げているわけでもない、ジュディス・バトラーの引用率の高さ。七本中四本の論文がバトラーを援用しています。こうなると読んでみたくなります。『戦争の枠組み』(筑摩書房 二〇一二)は特に。あとはウェンディ・ブラウン『いかにして民主主義は失われていくのか』(みすず書房 二〇一七)なんかも、前回民主主義関係を漁った時には見落としていたので。